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2016年11月19日 (土)

『夜の聖堂』       - 草野早苗 詩集 -

詩集『夜の聖堂』 (草野早苗詩集)を手にしたのは
確か6月の初め頃。

私は丁度、句集を編み始めた頃でもあったため、
少しづつこの詩集を読み進めては俳句とは違う世界を浮遊した。

その間、草野さんはこの詩集に依り、
第48回「横浜詩人会賞」を受賞された。
おめでとうございます。

草野さんは俳句では「街」同人。

詩集の白い空間はページ毎に違っていて
一般的な句集よりも広くて美的。
その分空想が自在に膨らみゆく。
白い空間が何かを語っているような気がする。


一番惹かれた詩。P54



 「洞へ」
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昔、島で戦があって

谷あいの集落の

全員が命を落とした

村人は自分の死が理解できず

今も地下で暮らしている


午後から夜にかけて

雨が止むとき

低い声が谷間に響くのはそのためだ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


以上抜粋したのはこの詩のミステリアスな序章。
読者はきっと続きが読みたくなる。

  第二詩集『夜の聖堂』  2016年5月出版。(思潮社)

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