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2013年2月

2013年2月22日 (金)

『カルナヴァル』           ― 金原まさ子句集 ―

『カルナヴァル』のページを捲ってしまったら
たちまち作者の魔術に嵌まってしまう。

そののちは魔法にかけられた詩人のように今日も明日も明後日も
ページを繰り続けるに違いない。

本の装丁も内部のイラストもまさ子俳句を昇華していて素敵。

一句から限りなく連なる空想。
「どうぞ私の俳句からもっともっと羽搏いて自由になって!」と
我々は叱咤されてしまう.。

句集を閉じた後に「ふふふ」と一人笑いをしている私。
まさ子さんの一人笑いが乗り移ったかのよう。

出合って良かった『カルナヴァル』。

圧巻の海鼠群。

ざら紙に青鉛筆で画く海鼠 

前へ向いて後ろへあるく海鼠かな 

Img_9122海鼠売りの男女がくぐる裏鬼門

うつむいて海鼠をわらう女かな

海鼠盛りなまあたたかき器かな

赤い真綿でいつか海鼠を縊るなら 

云うなれば咽喉通る酢海鼠の気分 

皿でいちにち饒舌の海鼠たち 

衆道や酢味の淡くて酢海鼠の 

雪が降る海鼠に靨(えくぼ)ちらちらちら 

な・なまこに大綿ひとつ付いていた


海鼠たちに酔った後には、流星のようにぶつかってくる句群。

肝臓にそっくり転移椿の斑 

馬刺し食べ火事の匂いがしてならぬ 

爪切っていると陽炎が包囲せる 

盛装の黒子蜘蛛(くろこぐも)いる神父の家 

三度目の生れ変わりのベラですよ


あの美しい鱗のベラは三度目の生を受けていたのね。
ああ! 私はベラを二度も煮て食ったのです。

実は私、釣り人と棲んでおりますので・・・。
ベラさまごめんなさい。

                            『カルナヴァル』2013年2月12日発行
                                     金原まさ子第四句集

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2013年2月 9日 (土)

ヤーコン

Img_9106
初めて出合った「ヤーコン」。
手榴弾のような・・・薩摩芋のような・・・、こ、これは一体なんなのだ。

これ「ヤーコン」っていうんだけど、きんぴらとか、天麩羅とかサラダとか色々食べ方はあるみたい。ま~試しに召し上がって・・・。と、言われた。

どうやら最近、近所の家庭菜園でこの根菜がブームらしい。

Img_9118
輪切りにすると、薩摩芋と違って水分を多く含んでいる。ジューシーなのだ。
だからジュースにしてもいいらしい。

ついでにネットで調べると、何だか体に良さそう。
あらゆる野菜の中で最高にオリゴ糖を含み、植物繊維も多く、ヘルシーな野菜だとか。

結局、人参とヤーコンで簡単に出来る「きんぴら」を作ってしまった。(最後に擂り胡麻を振りかけて)

いつものきんぴらより薄味にしたところ、予想を超えて?美味しい「もう一品」が出来ました~
 私って、きんぴらしか能が無いのかしら??

追記になってしまったけれど、ヤーコンって、黒い乳房のようにもふと見えて、
先日のブログに取り上げた安藤しげるさんのもう一句が思い出される。

蛸壺はすでに乳房が住んでいた       安藤しげる

まだまだ印象的な句があるある。

おぼろ月男の肉に垢たまる
夜学生楽器屋にいて静かな雪
ボロロンと竪琴が鳴り木が枯れる
時雨の街鳩泣く声を拾おうよ
祖母ほぐす糸よどんどん蛇になる
夕風や皺のさざ波どうしよう               
                    安藤しげる句集『胸に東風』(2005年上梓)
より

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