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2011年4月

2011年4月27日 (水)

霧笛橋

神奈川近代文学館のコーヒールームより「霧笛橋」を望む。

煉瓦色の橋を見ると、つい、映画「マディソン郡の橋」を思い出す。
クリント・イーストウッドとメリル・ストリーブのたった四日間の恋、切なかったな。


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ウィークデイの「港の見える丘公園」は静か。110414_141901_3
すぐ傍にあの恐い海があることなんて忘れてしまうほど。 
少し海に歩み寄ると海も向こうから近づいてくる。
恐がらなくてもいいよ・・・と。

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2011年4月25日 (月)

海見てそれから

港の見える丘公園の一角に県立神奈川近代文学館がある。
先日、桜を見て海見てそれから「荻原井泉水と〔層雲〕100周年記念展」を見た。

  海は満潮か月八千畳光を敷く       荻原井泉水


荻原井泉水は「層雲」を創刊(1911年)した俳人。定型や季語にとらわれない自由律俳句を提唱し、生涯それを追求した人。尾崎放哉や種田山頭火等の優れた後輩がいる。
会場には井泉水11歳の時の日記が展示されていた。彼は11歳から没するまで日記を書き続けたという。几帳面な文字だった。

私は井泉水のこんなやさしい句も好き。
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    みどりゆらゆらゆらめきて動く暁

    平和とは月のうさぎがはっきり餅つく

    かごからほたる一つ一つを星にする

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2011年4月20日 (水)

桜前線

4月18日、「朝日俳壇」より心に残った句。

金子兜太選。

  春恨や津波のあとののつぺらばう      桃心地

2句長谷川櫂選。

  容赦なく桜前線北上す             藤岡初尾
  
  鳥雲に山河破れて生きてゆく         高木晴美


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一年で一番楽しいベランダ。

昨年初めて植えた紫のヴィオラは種を零しあちらこちらに顔を出した。
友人に頂いた紅色のカランコエもちゃんと咲いて
良かった~ 
フリージア、ポピーも。

一週間ほど前の写真だから下の方に桜が小さく満開だ。

地震以来時計が止まっているような感じがしているけれど、
新しい季節は必ず駆け足でやってくる。

気持ちを切り替えて、さあ、動き出さなくては。俳人は句を作らねば。

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2011年4月16日 (土)

岨(そば)の月

    花影婆娑と踏むべくありぬ岨(そば)の月       原 石鼎

 婆娑=衣を翻し舞うさまの形容詞のはたらき     岨=山の細道
 
「岨道の続きにらんまんの桜の影がうち敷かれ揺れ動いているのをそれと気付かず踏み通るところであった」と石鼎は自句自解している。
27歳の石鼎、吉野時代の代表作品とも言われる。

110414_142001_3先日、海が見たくなって港の見える丘公園へ出かけた。

当日撮った写真を見ている内にふっと石鼎の句を思い出した。
これは月夜と言えば月夜。もう少し道が細ければ「岨の月」。「花影婆娑と」という感じもあるある。

実際は月夜ではなく花びらに敷きつめられた真昼の公園。
(霧笛橋から見下ろした花吹雪の道)写真の偶然って面白い。

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2011年4月13日 (水)

太陽

   太陽の小さく郵便局混みぬ      宮崎筑子(2003年)

この句には季語がない。けれど「太陽の小さく」というのは冬季としての期間を十分踏まえて表現しているというのが「街句会」当日の今井主宰の句評だった。
「太陽の小さく」はそういう意味でも大胆な切口。そして「郵便局混みぬ」は誰にでもある日常感。太陽も小さく郵便局も小さいのである。この取り合わせがとても自然で、筑子さんの句の中で私にとって一番印象に残る好きな句である。
街誌40号、先鋒30句の選を受けた。

筑子さんは先日、桜のほころぶ中、この世に続くあの世に逝ってしまわれた。
もう筑子さんのお好きだった「物の見えたる光」論を聞くことは出来ない。
句会の時に配られた筑子さんの庭の金光寺蜜柑も戴くことが出来ない。


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最後を迎えられたS病院の桜。
この桜、病室からご覧になられたのかも知れない。(合掌)

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2011年4月 8日 (金)

三椏の花

東北の災害復興の兆しが微かに伝わってくるこの頃。
相変わらず悲惨なニュースは溢れている。
原発問題がそれに拍車をかけている。


ではあるけれど窓から外に目をやると、見渡して180°花に溢れている。菫、桜、辛夷、フリージア、カランコエ、紫木蓮等々。

本屋まで足を延ばしたついでに
郵便局の裏の花壇も歩いてみた。
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今日の一押しは「三椏の花」。
黄色い花は蜂の巣のように膨らんで地震にびっくりしている形。
並んで赤い花も咲いている。「赤花三椏」<アカバナミツマタ>は可憐。

  みつまたの花嗅ぎ断崖下の処女よ  西東三鬼

 男性俳人ならではの句。三鬼は読者に言葉でぐいぐい迫ってくる。
 気がつくといつの間にか納得させられている。
 それにしても「処女」という言葉の何と古めかしく響くことよ。
 

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