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2010年6月23日 (水)

初心に

自分の俳句の調子が少しおかしくなってきたらやはり初心に戻るしかない。
そんな時ふと思い浮かぶ句は
      閑かさや岩にしみ入る蝉の声     松尾芭蕉
      夏草や兵どもが夢の跡          〃

平明でリズムがいい芭蕉の句は形として、狂ってきた自分の俳句を見直すいいお手本である。
○○○○や○○○○○○○ ○○○○○(下五は名詞止)
この形は俳人で使ったことが無い人は恐らく居ないといってもいいポピュラーな形。私にとっても永遠の俳句の形である。

ところが時々この形をすっかり忘れて、新しい言葉ばかりに気を取られ、初心の形をついつい忘れてしまう。そうこうする内に句が崩れて独りよがりの句に陥ってしまうのが私の悪いパターンである。

今日は朝からしとしとと雨。何にもすることがない。
こんなときこそ、初心に戻れだ。よし、今日はこの形で5句出来るかな? 

・・・と、決心したあと、ぱらぱらと捲った楸邨の句集。
    
      寒雷やびりりびりりと真夜の玻璃    加藤楸邨
      寒雷やにんげんの香の中に薔薇     〃

同じ「や切れ」の句でも楸邨の句には魂を揺さぶる魔力みたいなものを感じる。
芭蕉も楸邨もあまりにも遠い存在の俳人ではあるけれど、句の基本形として「や切れ」の効果はやはり学びたいし、忘れたくない。
Img_1723

    

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